基本的な考え方
「つくる」と「つかう」でCO2排出量の削減を推進
NSKグループは、喫緊の課題である気候変動への対応として、自社の活動のみならず製品のライフサイクル全体に配慮した取り組みを進め、持続可能な社会の実現に貢献しています。
NSKグループは、製品の「つくる」と「つかう」でCO2排出量の削減に取り組み、カーボンニュートラル社会の実現に貢献することを目指しています。製品の性能向上に加え、生産工程における省エネルギーや技術革新、再生可能エネルギーの導入拡大などを進めるとともに、物流やオフィスにおけるCO2排出削減などを強化し、事業活動全体でCO2排出量の最小化を目指します。
-
本ページでは、生産におけるCO2排出量削減について説明します。製品・サービスを通じたCO2排出量削減への貢献については、環境貢献型製品のページをご覧ください。
環境貢献型製品
TCFD提言に基づく情報開示
目標と実績
中期経営計画2026(MTP2026)目標と各年度の目標・実績
MTP2026目標 | 2022年度目標 | 2022年度実績 | 取り組み | 2023年度目標 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
気候変動対策 | 生産・技術・オフィス | CO2排出量※ 2017年度比 50%削減 |
2017年度比 26.6%削減 |
2017年度比 43.6%削減 |
①生産技術革新
|
2017年度比 45.0%削減 |
エネルギー使用原単位 2017年度比 10%削減 |
2017年度比 5.0%削減 |
2017年度比 4.9%削減 |
2017年度比 6.0%削減 |
|||
物流(日本) | CO2排出原単位 対前年度比1%削減を継続 |
2017年度比 4%以下 (2021年度比 -1%) |
2017年度比 0.5% (2021年度比 -4.3%) |
|
2017年度比 -0.5%以下 (2022年度比 -1%) |
※ 温室効果ガス排出量(CO2等価量)は、電気、燃料等の使⽤量にそれぞれ温暖化係数を乗じ合算。温暖化係数については日本は環境省 経済産業省の「温室効果ガス排出量算定・報告マニュアル」記載の係数、日本以外は、電気事業者公開または国際エネルギー機関(IEA)の「CO2 Emissions from Fuel Combustion」記載の係数を使用。
CO2削減目標とその進捗
- FY2026までに、スコープ1+2のCO2排出量をFY2017比50%削減することを目指す
- FY2035までに、スコープ1+2でカーボンニュートラル達成を目指す
- さらに、上流のサプライチェーンを含むスコープ3のCO2排出量の削減に取り組み、グローバル社会が2050年までに目指すCO2排出量ネットゼロに貢献します
取り組み
つくる取り組み
省エネルギーの取り組み
空調効率の改善(高効率機器の導入、断熱塗装)、エアー使用量の削減、生産エネルギーの可視化によるエネルギーマネジメントの高度化などの取り組みを進めています。
- 空調効率の改善
工場では、熱源をガスから電気に切り替えることで、空調設備のエネルギー効率化を実現すると共に、遮断塗装から断熱塗装に変えることで、夏冬共に空調効率を向上させます。 - エネルギー使用量の見える化
NSK蘇州社では、ラインや設備ごとの電力使用量と稼働状況をリンクさせることにより、ラインや設備のエネルギーの効率の評価、ムダの発見・改善を展開しています。この他、NSK埼玉工場ではさらに進んだ新システムを開発中です。また、電力だけでなく、エアー使用量や燃料ガス使用量も見える化を進めます。 - 工場屋根の断熱塗装
工場屋根に断熱塗装をすることにより、夏場の日光の輻射熱を軽減するだけでなく、冬場の暖房の熱が逃げることも防ぎます。NSK埼玉工場での効果が認められたため福島工場など他工場にも展開中です。また、熱処理炉の外壁を断熱塗装することにより、作業環境の改善や火傷の危険性を低減することも期待されています。
技術革新
- 高周波熱処理の導入
熱処理工程は、NSKグループ全体のエネルギー使用量の22%を占めます。高周波熱処理は、炉全体ではなく対象の部品のみを加熱するため、スコープ1のエネルギー消費量の大幅な削減に貢献しています。NSK石部工場に導入済みであり、他工場への展開と対象製品の拡大を段階的に進めていきます。
この他、デジタル技術の活用など生産の超安定化により、生産性を向上させることで、CO2排出削減を図っていきます。
再エネ活動
再生可能エネルギー先進地域である欧州では、全生産拠点で、CO2フリー電力に100%切り替え、国内でも導入を加速させています。また、太陽光発電設備の導入を、グローバルの生産拠点・事業所で、順次拡大させています。
エネルギー使用量、CO2排出量の推移
エネルギー使用量の推移(グローバル)クリックで拡大