工作機械主軸用 高負荷容量・超高速アンギュラ玉軸受『ロバストダイナ™(ROBUSTDYNA™)シリーズ Jタイプ』を開発

日本精工株式会社(以下、NSK)は、ロバストダイナ(ROBUSTDYNA)シリーズ Jタイプを開発しました。

本製品は、一般部品および自動車部品の加工機向けに重切削化と高速回転対応を可能にした他、長寿命化と製造時のCO2削減を実現しました。NSKは、2023年春より本製品の生産を開始し、2026年までに年間売上20億円を目指します。また、2022年11月8日(火)~11月13日(日)に開催される「JIMTOF2022 第31回日本国際工作機械見本市」に本製品を初出展します。


ロバストダイナシリーズ Jタイプ

開発の背景

近年、マシニングセンタに代表される工作機械では、チタン、複合材料などの難削材の増加を背景とした重切削化への対応やメンテナンスフリー化による長期安定稼働などの要求が高まっています。この要求に応えるため、高負荷容量化による重切削と高速性の両立が課題となっていました。

本製品の特長

1. 高荷重負荷能力

ボールの大径化などの内部諸元の最適化により、従来品 *1 に比べ、荷重負荷能力を15%高め、重切削加工が可能になります。

*1 従来品は、現行ロバストシリーズのHタイプ(SUJ2鋼)。

2. 高速性

内部諸元の最適化により従来品同等の高速性を実現し、低速から高速回転まで可能です。

3. 長寿命

内部諸元の最適化とNSK独自の長寿命鋼の採用により、従来品に比べ、最大6倍の軸受寿命を実現しました。


本製品の特長

本製品の特長

この他、材料と製造方法の改善により、ロバストダイナ™シリーズ Xタイプに比べ、製造時のCO2排出量削減と省エネルギー化に貢献します。

製品の効果

本製品は、重切削化による加工時間の短縮、部品の長寿命化を実現し、工作機械の生産性向上と長期安定稼働に貢献します。

NSKについて

NSKは、1916年に日本で最初の軸受(ベアリング)を生産して以来、100年にわたり軸受や自動車部品、精機製品などのさまざまな革新的な製品・技術を生み出し、世界の産業の発展を支えてきました。1960年代初頭から海外に進出し、現在では31ヶ国に拠点を設け、軸受の分野で世界第3位、また電動パワーステアリング、ボールねじなどにおいても世界をリードしています。

企業理念として、MOTION & CONTROL™を通じて円滑で安全な社会に貢献し、地球環境の保全をめざすとともに、グローバルな活動によって、国を越えた人と人の結びつきを強めることを掲げています。2026年に向けてNSKビジョン2026「あたらしい動きをつくる。」を策定、世の中の期待に応える価値を協創し、社会への貢献と企業の発展の両立を目指していきます。

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