日本精工株式会社(本社:東京都品川区、代表者:取締役 代表執行役社長・CEO 内山 俊弘、以下NSK)は、バンやトラックなどの車両の過積載を防止する「積載荷重センサ」のプロモーション動画を公開します。
NSKは、人とくるまのテクノロジー展2017に積載荷重センサを初出展し、一般公開をしています。より広く積載荷重センサについて知っていただくため、本動画ではセンサの技術的特長、デモンストレーションによる車重測定の様子、過積載の防止以外にも運転支援機能への応用例を紹介しています。
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プレスリリース
2018年11月13日
日本精工株式会社 CSR本部 広報部
~自動車の過積載防止に貢献~
日本精工株式会社(本社:東京都品川区、代表者:取締役 代表執行役社長・CEO 内山 俊弘、以下NSK)は、バンやトラックなどの車両の過積載を防止する「積載荷重センサ」のプロモーション動画を公開します。
NSKは、人とくるまのテクノロジー展2017に積載荷重センサを初出展し、一般公開をしています。より広く積載荷重センサについて知っていただくため、本動画ではセンサの技術的特長、デモンストレーションによる車重測定の様子、過積載の防止以外にも運転支援機能への応用例を紹介しています。
様々な国や地域において、トラックやバンに代表される商用車の過積載に起因する社会問題が後を絶ちません。過積載による車両制動距離の不十分や旋回安定性の低下が、重大事故を引き起こす要因になるほか、道路インフラの破損(陥没やうねり)を引き起こし、走行環境の悪化要因となります。
過積載を防止するために、法令による規制や取締りの強化が各国で進んでいます。日本においても、高速道路の料金所に電子秤の設置や大型トラックに貨物の自動重量測定器の搭載が進みつつあります。NSKでは、将来増加の見込まれる過積載を防止するニーズに応えていくために、車載型の積載荷重センサ開発に取り組んできました。
NSKは、基準車サスペンションへの取付けが容易で、どこでも積載荷重を正確に測定可能な積載荷重センサを開発しました。(図1)
このセンサは油圧式で、荷重を受けると柔軟なダイアフラム*が変形し、油圧室の圧力が上昇します。この圧力変化を元に積載荷重を計測します。作動油の圧縮性は非常に小さいので、ダイアフラムの変形も非常に小さく設計できるのが特長です。また、封入されている作動油が漏れないように2重シールを採用しています。万一、作動油が漏れても油室部とピストンのごくわずかなすきまのみスプリングが伸びるだけで、懸架装置に深刻な影響を与えません。このセンサは薄く設計され、サスペンションのストロークの減少が小さくなるよう考慮されています。(図2)
*:圧力の作用で、変位を生じる薄膜
NSKは、積載荷重センサを搭載したデモカーを開発しました。前後輪のサスペンションに取り付けられたセンサは、荷室の荷重を±5%の精度で計測することができます。また、計測した荷重や車両の重心位置をワイヤレスでリアルタイムにモバイル端末モニターに表示可能です。(図3)
NSKは、積載荷重センサを通じて得た情報を、過積載を防ぐ以外にも、環境に配慮した車両制御や、快適で安全な運転支援を提供するアイデアを検討しています。
例えば、積載荷重に応じて、安全性では重量配分を考慮したブレーキ制御、環境性(省燃費)では積載荷重に応じて変速制御を行います。更に、快適性では操舵フィーリングを一定に保つ、などを今後検証していく予定です。(図4)