Press Release

液化ガスポンプ用 高機能新セラミック玉軸受 spaceaCRYO™(クライオ)を開発

~ 様々な液化ガスに対応 長寿命でメンテナンス期間を延長 ~

液化ガスポンプ用 高機能新セラミック玉軸受

日本精工株式会社(本社:東京都品川区、代表者:取締役 代表執行役社長 内山 俊弘、以下NSK)は、様々な液化ガスに対応した液化ガスポンプ用高機能新セラミック玉軸受を開発しました。

液化ガス、中でも液化天然ガスは、石炭や石油に比べ環境負荷が少なく、今後、大幅な市場拡大が見込まれます。NSKは、ポンプメーカの世界的な製造拠点である日本、米国、中国を中心に、2018年に10億円の売上を目指します。

開発の背景

液化ガスポンプ用軸受は、温度の異なる様々な液化ガス中で使用されます。近年では、液化ガスプラントの大型化にともない、軸受の長寿命化及び安定稼動が求められています。また、最近はポンプの効率向上のためにインバータ制御のモータが使用されるようになり、軸受には耐摩耗性と共に耐電食性も求められるようになりました。そのため、軸受の転動体(玉)材料に、従来のステンレス材よりも耐摩耗性に優れ絶縁体であるセラミックが用いられるようになりました。

しかし、従来のセラミック材料(窒化珪素)は温度膨張量が内外輪材料(ステンレス)の1/4と小さいため、温度の違いで軸受のすきまが変化するという問題があり、温度の違う様々な液化ガス毎に初期すきまの異なる軸受を使用する必要がありました。

そこで、NSKは、液化ガスの種類によらず1種類の初期すきまで全ての液化ガスに対応した、高機能新セラミック玉軸受 を開発しました。

特長

本軸受は、内外輪材料の線膨張係数に近い新セラミック球を採用することで、温度によるすきまの変化が小さく、様々な液化ガスに対応し、耐摩耗性、耐電食性にも優れています。

  1. 温度の異なる様々な液化ガスに、同一仕様の軸受で対応可能となります。
  2. 耐摩耗性に優れメンテナンス期間の延長が期待出来ます。
  3. 電食による損傷を防止することが可能です。
特長

製品の効果

様々な液化ガスに対して1種類の軸受で対応することが可能となり、液化ガスポンプの生産性向上と安定稼動及びメンテナンス期間延長に寄与します。

NSKは、今後も高機能な製品を開発し、幅広い産業の高度なご要求にお応えすべく、スペーシア™シリーズの充実を図ります。

製品の効果