Press Release

小型高吸引力掃除機向け「超高速回転モータ用玉軸受」を開発

~掃除機モータの超高速回転に対応~

日本精工株式会社(本社:東京都品川区、代表者:取締役 代表執行役社長 内山 俊弘、以下NSK)は、掃除機モータ向けに、「超高速回転モータ用玉軸受」を開発しました。本製品は、高速回転化が進む家庭用掃除機のファンモータ用として、dmN*1 100万域の超高速回転を可能としました。

NSKは、本製品の売上として2018年に年間10億円を目指します。

*1:dmN=(転動体のピッチ径 mm) X (回転数min-1)、従来掃除機モータ用軸受では約65万

超高速回転モータ用玉軸受

開発の背景

家庭用掃除機は、小型、軽量化のトレンドにあり、空気を吸引するファンも従来の3分の1程度と小径化の傾向にあります。小径化したファンによっても吸引力を維持するため、ファンモータの回転数はより高くなっており、使用される軸受にも高速回転化が求められています。この結果、高速回転の特性を示すdmN値においては、従来品の約1.5倍を超える100万域での使用に耐えられる仕様が必要となります。

NSKは、軸受の高速回転化に対応するため、高強度材料を採用した最適設計の専用保持器を開発し、dmN 100万域の超高速回転への対応を実現しました。

超高速回転モータ用玉軸受
家電製品に使用される軸受の dmN(例)

製品の特長

高強度材料及び形状を最適化した高剛性保持器により、dmN 100万域の超高速回転対応を可能にしました。

FEM*解析結果:高速回転中に発生する変形と応力
*2 FEM:Finite Element Method (有限要素法)
構造物を網目状に細分化、要素毎に変位と力の関係を連立方程式化し、これを解いて構造物の変位や応力の解を求める手法。
FEM*解析結果:高速回転中に発生する変形と応力
開発品の評価結果

製品の効果

ファンモータの小型化に伴う超高速回転に対応し、小型・軽量かつ吸引力の高い掃除機を実現します。