Press Release

中国にて精機製品工場と産業機械用大形軸受工場の開所式を開催

~中国での産業機械事業のさらなる拡大を目指す~

日本精工株式会社(本社:東京都品川区、代表者:取締役 代表執行役社長 大塚 紀男、以下NSK)は、2012年5月28日に中国遼寧省瀋陽市において、ボールねじ等精機製品工場「瀋陽恩斯克精密機器有限公司」と日本以外では初めてとなる大形ころ軸受工場「瀋陽恩斯克有限公司」の工場開所式を開催しました。

NSKは近年、中国政府が重点的に開発を進めている中国東北部の工業都市、遼寧省瀋陽市にて操業を開始していました「瀋陽恩斯克精密機器有限公司」とこれに隣接した「瀋陽恩斯克有限公司」の生産を拡大します。これにより、NSKは中国での需要の急拡大に対応し、タイムリーに製品を供給します。

また、NSKは、産業機械軸受と精機製品を製造・開発する世界唯一のメーカーとしての強みを生かし、中国においても両製品の相乗効果をさらに高めて、中国の重工業向けの需要を取り込み、同国での産業機械事業の売上拡大のスピードを加速させ、自動車軸受やステアリング製品などの自動車事業の成長と共に、中国事業を拡大していきます。そして、創業100周年にあたる2016年までに中国事業の売上を現在の2倍強の2,000億円まで高める成長戦略の実現をより確実なものにします。


開所式

開所式

1.両工場の開所の背景・ねらい

高い経済成長が続く中国において、

(1) インフラ・環境・資源などの産業機械市場向け大形軸受の需要拡大への対応。
(2) 世界最大の生産国となっている中国工作機械市場向けなどのボールねじの需要拡大への対応。
(3) 現地生産により、コスト競争力の強化、納期短縮、品質確保、為替変動リスクの回避、中国での国産化ニーズへの対応。

2.開所式について

今回の開所式は、中国中央政府、遼寧省、瀋陽市などの多数の要人や中国に進出している日米欧のお客様企業をお迎えし、盛大に開催されました。NSK社長の大塚は、「2009年10月瀋陽恩斯克精密機器有限公司の起工式から、わずか2年半のうちに、最新設備を整えた二つの工場が完成しました。これにより、成長する中国の産業機械市場向けに最新の製造技術および製品技術を織り込んだ業界トップレベルの高機能な製品の生産が可能になりました。」と挨拶しました。

3.生産拠点の概要

  1. (1) 瀋陽恩斯克精密機器有限公司 (英文社名:SHENYANG NSK PRECISION CO., LTD.)
    ① 代表者 董事長 御木 高直(日本精工九州株式会社 取締役社長)
    ② 所在地 中国遼寧省瀋陽市経済技術開発区15号街7号
    ③ 設立時期 2009年8月
    ④ 事業内容 精機製品の製造・販売等
    ⑤ 従業員数 約200名
    ⑥ 資本金 3,500万 US$
    ⑦ 出資比率 NSK 100%
    ⑧ 工場規模 敷地面積 約7万㎡、3万6千㎡
    ⑨ 操業開始 2010年12月から生産を開始
    ⑩ 投資額 70億円
  2. (2) 瀋陽恩斯克有限公司 (英文社名:SHENYANG NSK CO., LTD.)
    ① 代表者 董事長 新保 敏英 (NSK 取締役 代表執行役専務)
    ② 所在地 中国遼寧省瀋陽市経済技術開発区15号街5号
    ③ 設立時期 2010年8月
    ④ 事業内容 大形軸受の製造・販売等
    ⑤ 従業員数 約300名
    ⑥ 資本金 2,940万 US$
    ⑦ 出資比率 NSK 100%
    ⑧ 工場規模 敷地面積 約8万㎡、建築面積 約2万㎡
    ⑨ 操業開始 2012年1月から生産を開始
    ⑩ 投資額 約100億円

4.NSKの中国事業について

NSKは1960年代より海外に積極的に進出し、NSKグループの生産拠点は現在、世界12ヶ国、62カ所で稼動しております。中国では他社に先駆けて40年以上前から国営企業向けに技術供与を行ない、現在では沿岸部から東北部、そして内陸部まで12の生産拠点を展開しております。今回、瀋陽市にボールねじ等精機製品工場と大形軸受の工場が開所したことで、中国においても、産業機械軸受、自動車関連製品、そして精機製品のフルラインアップの生産が可能となり、品質に優れた製品を「タイムリー」かつ「安定的」に供給できる体制が整いました。この他、中国全土をカバーする20カ所の販売拠点を展開し、NSKの全ての製品に関する技術サービスを中国国内で自己完結できる技術センターを備え、生産・販売・技術の連携を深め、真のインサイダー企業としての中国事業戦略を展開しております。NSKは、中国の軸受市場では、既にNo.1のシェアと強いブランド力を実現しております。NSKは今後も現地の材料や現地の人材の活用を進め、真の現地生産を拡大することで、中国の市場ニーズにお応えし、中国において絶対的No.1のシェア獲得を目指してまいります。