Press Release

メガトルクモータ™に「MECHATROLINK対応ドライブユニット」をラインナップ

~ 統合制御や高速同期運転を可能にし、製造装置の生産効率を飛躍的に向上 ~

日本精工株式会社(本社:東京都品川区、代表者:取締役 代表執行役社長 大塚 紀男、以下NSK)は、産業機械向けに広くご好評を頂いているメガトルクモータ™に、新たに「MECHATROLINK対応ドライブユニット*1」をラインナップします。高速位置決めをコンパクトに実現できるメガトルクモータ™が他のモータやセンサなど複数の機器と高速通信で結ばれ、統合制御や高速同期運転が実現できるため、装置の生産性向上や立上げ時間の短縮に大きく貢献します。NSKは本製品の販売を2012年3月から開始し、本製品の売上として2014年に5億円を目指します。

MECHATROLINK対応ドライブユニット

NSKは、本製品を2011年12月7日(水)~9日(金)まで、幕張メッセ(千葉市美浜区)にて開催される「SEMICON JAPAN 2011」に出展します。

*1 ドライブユニット:メガトルクモータを駆動する制御装置

開発の背景

製造装置の高度・複雑化に伴い、増加した機器間の信号配線を通信で結び、省配線を実現する手段として、フィールドネットワークが利用されています。近年、通信速度の高速化をうけ、センサなどの付属機器の制御だけでなく、モータやアクチュエータの同期運転に通信を活用するモーションフィールドネットワークへの期待が高まっています。

今回NSKは、メガトルクモータ™にモーションフィールドネットワークの最新規格であり、通信速度100Mbpsを誇るMECHATROLINK-III*2を採用し、他のモータとの高速同期運転と周辺機器も含めた複数モータの統合制御を可能にしました。これにより、メガトルクモータ™の高い位置決め性能やコンパクトさを最大限に活かしながら、装置立上げ時間の短縮や各工程における一連の動作時間の短縮を図れ、生産効率を飛躍的に向上させます。さらに、装置の複合化・高集積化を可能にし、「省エネ・コンパクト・信頼性」など製造装置の付加価値向上にも寄与します。

製品の特長

多軸の高速同期運転を容易に実現可能
複数のモータ同士の同期の遅れを極限まで低減し(伝送周期250μ秒)、高速・高精度な連係動作が行なえます。また、直動製品と組合すことで、複雑な曲線や螺旋状の軌跡をもつ複合動作が容易に実現できます。
自由な制御切替えにより高度な回転動作を実現
回転中でも角度・回転速度・トルクの制御モードを逐次変更できます。モード切替えの一◆旦停止と待ち時間が不要となります。
装置の省配線化と通信の信頼性向上が可能
モータの同期信号配線も通信化でき、更なる装置の省配線化、高集積化が実現できます。
また、モータ制御に係る通信の確実性が保証されるため、装置の信頼性や生産品質の向上にも貢献します。

主な用途例と効果

主な用途例と効果

*1 MECHATROLINK-III:MECHATROLINKは、その通信仕様が公開されているため、生産設備に関連する多くのメーカが採用しています。MECHATROLINK-III は、高速通信性(通信速度100Mbps)に優れ、伝送周期250μ秒にて11軸のモータ同期運転を可能にしています。従来品のMECHATROLINK-II に比べ、通信速度は10倍に高速化され、同期運転できる軸数は11倍に拡大されています(伝送周期250μ秒にて)。なお、MECHATROLINKはMECHATROLINK協会の商標です。

製品の特長 特長1: 多軸の高速同期運転を容易に実現可能
特長2: 自由な制御切替えにより高度な回転動作を実現
特長3: 装置の省配線化と通信の信頼性向上が可能