Press Release

トランスミッション用「超低フリクション密封クリーン玉軸受」を開発

~ 燃費改善への貢献 ~

NSKは、従来品に比べフリクションを半減した「超低フリクション密封クリーン玉軸受」を開発しました。新興国市場や欧州市場で需要が高いMT(マニュアルトランスミッション)車、燃費性能とスポーティな操作感を兼ね備え、欧州などで人気が高いDCT(ダブルクラッチトランスミッション)向けなどに本製品の拡販を図り、2015年に売上15億円以上を目指します。

トランスミッション用「超低フリクション密封クリーン玉軸受」

NSKは、従来品に比べフリクションを半減した「超低フリクション密封クリーン玉軸受」を開発しました。新興国市場や欧州市場で需要が高いMT(マニュアルトランスミッション)車、燃費性能とスポーティな操作感を兼ね備え、欧州などで人気が高いDCT(ダブルクラッチトランスミッション)向けなどに本製品の拡販を図り、2015年に売上15億円以上を目指します。

NSKは、トランスミッション内部に使用される軸受として、ギヤ粉などの異物の侵入を抑制するシールを装着し、飛躍的な長寿命化と信頼性を実現した「密封クリーン玉軸受」を投入し、国内外の主要カーメーカーにご採用頂いております。

近年、環境意識の高まりに伴い、自動車用のトランスミッションには一層の低燃費のための貢献が求められており、トランスミッション用軸受にはフリクションの低減が期待されています。今回、NSKが開発した「超低フリクション密封クリーン玉軸受」は、下記の特長によってフリクションを従来比で半減します。

本シリーズは国内外の数多くの拠点で生産している玉軸受をベースとして採用することで、NSKのグローバルな玉軸受の生産拠点から世界各地の需要地にタイムリーに供給可能です。

【製品の特長】

低トルクの実現
リップ形状のコンピューターシミュレーションを行い、リップを従来品に比べ、10%細く、70%長くすることで、緊迫力を50%低減しました。これにより従来比半減の世界最高水準の低フリクションを実現しました。
耐久性は従来品同等
解析によりシールリップ形状を改良し、リップの追従性の向上と先端の面圧が安定する形状にしました。これにより、リップの緊迫力を低減させながらも、トランスミッションオイル中の異物の軸受内への浸入を防止し、従来同等の耐久性を実現しました。

NSKは、90年以上に渡って培った4つのコアテクノロジー(トライボロジー、材料、解析、メカトロ技術)により、自動車の小型・軽量・低トルク化を実現し、自動車の燃費を向上する製品の開発を進めております。NSKは、今後もトランスミッション全体でのフリクション低減に挑戦していきます。

開発品と従来品の違い
フリクション測定結果
弊社従来品と開発品の耐久評価試験結果