日本精工株式会社(本社/東京都品川区 取締役 代表執行役社長 朝香聖一、以下NSK)とABC Bearings社(本社/インド ムンバイ(Mumbai)市 取締役社長 プラディップ パテル(Pradip Patel)、以下ABC)は、チェンナイ市近郊に軸受の工場を完成させ、2月15日に開所式を行いました。
NSKはABCに対し、1998年から軸受の技術支援を行っていましたが、この度、両社はインド経済の急成長により拡大している自動車生産に対応するため、自動車用軸受を生産する合弁会社を設立しました。
今回の合弁事業は、NSKにとってはグローバル化する日系や外国資本系ユーザーの現地調達ニーズに対応しての拡販を狙ったもので、ABCにとってはインド地場ユーザーへの拡販を意図したものです。
NSKは、1916年に創立、国産第1号のボールベアリング(玉軸受)を世に送り出しました。以来数々のタイプの軸受を開発、世界各地に供給し、産業の発達、機械の進歩に大きく貢献しています。現在NSKは、軸受の分野で国内第一位、世界でも第3位のシェアを占めています。また、軸受の生産で培ってきた精密加工技術を利用し、早くから自動車関連製品、精機製品の分野に進出するなど、多角化を進めています。NSK、1960年代より海外にも積極的に進出し、今回のNSK-ABC Bearings Ltd.の設立によりNSKグループの生産拠点は13ヶ国、58ヶ所となります。
ABCは、インドの中堅軸受メーカーで円すいころ軸受、円筒ころ軸受を中心に生産と販売を行っており、特に現地でのトラック向け円すいころ軸受のシェアは、50%を超えています。