Press Release

世界最高速*1、「50,000min-1スピンドル」をJIMTOF 2008に参考出展

~ 新給油排油システムと予圧切換により dmn 380万を達成 ~

NSKは、工作機械用主軸として世界最高の回転速度*1を実現した「50,000min-1スピンドル」を開発し、「JIMTOF 2008 第24回日本国際工作機械見本市」に参考出展します。

*1 2008年10月時点、NSK調べ

50,000min-1スピンドル

最近の工作機械業界では、5軸加工機や複合旋盤が増加しつつありますが、これらは加工中にスピンドルが縦横に旋回する構造であるため、軸受の負荷や潤滑状態が不安定となり、それによる発熱が課題でした。

NSKは極微量オイルエア潤滑や油吸引・排油システムなど、最先端の新技術により、世界最高速の「50,000min-1スピンドル」を開発しました。

NSKは、本年10月30日(木)から11月4日(火)まで東京ビッグサイトにて開催される「JIMTOF 2008 第24回日本国際工作機械見本市」にて本開発品の動展示を行い、市場の反応を踏まえて、将来の商品化を目指します。

>> イベント出展情報: JIMTOF 2008 第24回 日本国際工作機械見本市

【製品の特長】

◆世界最高速レベルの高速回転を実現
旋回型主軸で世界最高レベルのdmn380万を達成しました。このため、1回当たりの油吐出量を従来の約10分の1、0.001ml 以下とした極微量オイルエア潤滑システムを開発しました。これにより、軸受の発熱変動を抑えることで、高速回転での信頼性向上とスピンドルの熱変位を低減しました。
軸受内部に集油溝を設けた油吸引・排油システムを導入し、軸受内部の油を速やかに排出、滞油による異常発熱を防止します。
◆低速から高速まで安定した高精度加工を可能に
三段階に予圧を切り換え可能にすることで、低速回転と高速回転を両立しました。低速回転時には予圧を高めることで剛性を高めることで、そして最大50,000min-1の高速回転時には新開発の油圧ピストンにより予圧を抑えることで、安定した高精度加工を可能にします。
◆環境・省エネに貢献
オイルエア潤滑油の使用量を減らすことで、省エネと省資源に貢献します。
また、油吸引により潤滑油の飛散を抑制し、作業環境をクリーン化できます。
新給排油システムの開発(1) ― 極微量オイルエア潤滑 ―
新給排油システムの開発(2) ― 油吸引・排油システム ―
予圧切換機構の開発