Press Release

ツイン駆動用ボールねじ「TWシリーズ」を発売

~ 工作機械の高剛性・高精度・高応答性能に貢献 ~

NSKは、ツイン駆動用ボールねじとして「TWシリーズ」を新たに販売を開始します。

ツイン駆動用ボールねじ「TWシリーズ」

工作機械の大型化と高速・高精度化、そして同期制御技術の高度化に伴い、2本のボールねじを使用したツイン駆動方式を採用する機械が増えています。

ボールねじの2本使いにより、剛性や応答性が大幅に向上します。

ボールねじを案内の中央からずれた位置に配置すると、テーブルを回転させる力が発生します。ボールねじを2本使用することで回転振動や加速減速時の振動を抑制します。

しかしながら、単に2本のボールねじを使用しただけでは、ボールねじ間の相互差により、逆に真直性の悪化や寿命の低下を発生してしまうことになります。

NSKは、ツイン駆動用ボールねじに必要な機能を備えてペアリングした「TWシリーズ」を製品化しました。これにより、ツイン駆動テーブルの高剛性、高精度、高応答性能が容易に実現できます。

【製品の特長】

リード精度および予圧トルクの特別管理と強制冷却で高精度の送りを実現
リード精度と予圧トルクの相互差を抑え、さらに強制冷却で高速運転時の発熱・温度上昇を最小にしてテーブルの真直精度が向上します。また、2本のボールねじ間の相互差から発生する偏荷重による耐久性低下の影響も抑えられます。
高剛性,高い負荷性能と高応答性能を実現
1本使いから2本使いにすることで,軸径をワンサイズダウンしても、剛性と負荷容量の向上とねじ軸のイナーシャ低減による応答性の向上が可能になります。
高速,静音性の向上
軸径をワンサイズダウン出来るので、2本使いでも騒音の増加はありません。さらに、ボールすくい上げ構造をねじ螺旋方向としたスムーズな新循環方式の採用により、高速性能と騒音レベルを従来のチューブ循環方式に比べて大幅に向上しました。最高120m/minの超高速送りも可能です(軸径40×リード30で4000rpm)。

本製品は、主に高速工作機械のツイン駆動用として軸径32~63mm、リード10~30mmのサイズで2006年11月から順次受注を開始し、2008年に5億円の売上を目指します。
なお、2006年11月に開催される第23回日本国際工作機械見本市「JIMTOF2006」に出展いたします。

ツイン駆動用ボールねじ『TWシリーズ』の特長

1. 代表移動量誤差epの相互差管理。規格値幅の1/4以下
→リード精度誤差起因のテーブル真直度誤差を抑制し寿命低下もない。
2. 予圧動トルク相互差管理。基準トルクの30%以下
→熱変位誤差起因のテーブル真直度誤差を抑制し寿命低下もない。
3. 長寿命と高剛性
→ボールねじ2本使用で、長寿命・高システム剛性設計が可能
4. 高加減速度
→軸径を小さくする事が出来、モーターへの負荷イナーシャ低減
5. 静音
→軸径を小さくする事ができるため、2本使いでも従来と同じ騒音レベル
さらに、高速静音ボールねじの採用で騒音を半減