NSKは、自動車電装用アイドラ*1の使用環境多様化に対応し、優れた耐久性と低温環境での低騒音を実現した長寿命アイドラ用軸受の開発に成功しました。
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プレスリリース
2006年11月15日
日本精工株式会社 CSR本部 広報部
~ 長寿命化、低温時の音響改善を達成 ~
NSKは、自動車電装用アイドラ*1の使用環境多様化に対応し、優れた耐久性と低温環境での低騒音を実現した長寿命アイドラ用軸受の開発に成功しました。
従来、アイドラ用軸受の評価は、試験後の判断基準としてスムーズな回転確保に着目し、高速、耐水、防塵等の各種試験を実施してきました。
しかし自動車における使用環境の多様化、またエンジンの低騒音要求に伴い、市場からは、実際の使用環境に近い水やダストを与えながらの長期に渡るサイクリック試験による軸受機能の確認や、低温環境下において低騒音を可能とした軸受が望まれてきています。
今回、NSKは、市場におけるエンジン回り環境のシミュレートを可能にした試験装置を新たに設置し、様々な仕様のアイドラ用軸受における性能確認試験データを積み重ねました。その結果、本用途に最適な仕様として、異物浸入及びグリースもれ抑制に有効な高密封DGシールを開発するとともに、軸受焼付き寿命改善に有効なHT1グリースを組み合わせた長寿命アイドラ軸受を開発しました。また保持器形状を新しくすることでボールの潤滑不足を改善し、低温環境下における低騒音化を可能としました。
*1アイドラ: 自動車エンジン補機ベルトの張力やレイアウトを自在に調整する部品
NSKはアイドラ市場で、2008年に年間20億円の売上増を目指します。