NSKは、工作機械用高速主軸スピンドルの自由側に使用される低発熱の複列円筒ころ軸受NN-Zシリーズを開発し商品化しました。
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プレスリリース
2005年03月03日
日本精工株式会社 CSR本部 広報部
~ 世界に先駆けPPS樹脂製高強度・高剛性保持器を採用 グリース潤滑下での低発熱化を達成し高速回転を実現 ~
NSKは、工作機械用高速主軸スピンドルの自由側に使用される低発熱の複列円筒ころ軸受NN-Zシリーズを開発し商品化しました。
工作機械の主軸スピンドルは近年、高速・高精度化を目的としてモータビルトイン化(スピンドルにモータを組み込み一体化したユニット)が進んでいます。また、軸受の潤滑では、メンテナンスが容易で作業環境を汚染させにくいグリース潤滑へのシフトが進んで、グリース潤滑での高速化が強く要求されています。
スピンドルがモータビルトイン化されることにより、特に自由側の軸受には、高い支持剛性と温度変化による熱膨張を逃がすための機能が求められます。この自由側の軸受には、(1)予圧バネ付アンギュラ玉軸受、(2)単列円筒ころ軸受、(3)複列円筒ころ軸受を使用するなどの選択肢がありますが、それぞれ以下の課題がありました。
今回、開発した複列円筒ころ軸受NN-Zシリーズは、自由側軸受として円筒ころ軸受固有のころと外輪軌道面で自由に動ける機能と適正な剛性を保ちつつ、高速回転時にグリース潤滑において低発熱を達成したもので、次のような特長を持っています。
これらにより高速回転時にグリース潤滑下で低発熱を達成しました。対応サイズは、内径30mmから140mmとなっています。
本製品はすでに国内の工作機械メーカに一部納入され、好評を得ています。売上目標は2006年に10億円を目標とし、工作機械用精密軸受の分野での拡販を目指します。