NSKは、自動車電装品用軸受に特有の白色組織変化を伴ったはくり(以下白色はくり)の発生を低減させ、優れた耐久性と信頼性を約束する次世代自動車電装品用軸受の開発に成功しました。
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プレスリリース
2004年04月20日
日本精工株式会社 CSR本部 広報部
NSKは、自動車電装品用軸受に特有の白色組織変化を伴ったはくり(以下白色はくり)の発生を低減させ、優れた耐久性と信頼性を約束する次世代自動車電装品用軸受の開発に成功しました。
従来から、オルタネータやアイドラプーリー、カーエアコン用電磁クラッチ等の自動車電装品用軸受では、設計予測寿命時間に達しない早期の損傷(白色はくり)がごくごく稀(10万台に1~2台位の割合)ではありますが発生することがあるため、その防止が重要課題となっておりました。
今回NSKは、約20年にわたる研究と最新の技術を駆使して白色はくりの発生原因を解明し、更に解決策として、(1) 封入グリースとしてHABグリースを開発 (2) 軸受材質としてSHJ5材又はES1材を開発。そしてこの2つの対策を組み合わせて新しい長寿命電装品用軸受を開発しました。
これらは白色はくりの発生を防止して長寿命化を実現すると共に、電装用軸受で重要な機能である耐焼付き性、防錆性においても優れた性能を発揮し、長寿命化という現行ニーズはもとより、高温・高速といった将来ニーズに対しても十分対応できる画期的な性能を有しています。
以上の結果、NSK社内でのはくり再現試験では、白色はくりをほぼ100%発生させないことに成功しました。
NSKは、これらの2アイテムを市場要求に合わせ、単独または組み合わせて使用し、世界の自動車電装品用軸受市場で、2年後に25%アップの年間250億円の売上を目指します。