2月18日、NSKとSKF(本社スウェーデン、社長Sune Carlsson)はNSKの欧州エアロスペース(航空宇宙)向け事業の譲渡を目的とした業務提携を内容とするLetter of Intentに調印しました。
NSKは欧州において、当社100%出資子会社のNSK Aerospace Europe Ltd.(イギリス、ストーンハウス)を通じ独自にエアロスペース向け事業を展開してまいりましたが、この程SKFが当会社株式の75.01%をNSKより取得することによって、2002年5月1日より SKF主導の体制となります(新社名 Aeroengine Bearings UK)。事業内容は、エアロスペース向けベアリングの設計、製造、販売(従来どおり)。さらに、2005年には全ての株式をSKFが取得し、Aeroengine Bearings UK社はSKF 100%出資の子会社になる予定です。
NSKの欧州でのエアロスペース向け事業は、当社の経営戦略である「事業の選択と集中」を進める上で、NSKのコアコンピタンスを活かせる事業としては優先度が低いため、供給責任、雇用責任を果たしながらNSK以外の事業主体に事業を継承・存続させる方法を模索しておりました。
一方、SKFは同事業をグローバルに展開中であり、NSKの事業を託するに足る提携先であることから、この度、当事業の経営権を段階的にSKFに移管することで両社の思惑が合致しました。業務提携契約の締結後も、NSKはこれまでどおり同事業の運営に協力致しますが、さらにSKFの技術ノウハウ、営業ネットワーク、資金力が加わることにより当事業が一層強化されるため、航空機産業にもより良いサービスが提供できるものと確信しています。
今回の業務提携は、NSKが、その顧客、従業員に対する責任を果たしつつ円滑な事業転換を図るとの考えに沿ったものであり、業界におけるグローバル・プレイヤーが従来の枠に囚われずアライアンスを組むことによって、業界・市場に対しネガティブなインパクトを与えることなく各々の戦略目的を達成できる点で、時代の要請にあった経営戦略であると考えています。
またNSKとしては本業務提携契約の締結により、現在取組んでいる事業構造改革を着実に推進させるほか、今後の改革に対する選択肢を増やすきっかけにしたいと考えております。