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2. 各種転がり軸受の形式と特徴

軸受は2つのリングに挟まれた転動体(玉やころ)が荷重を負荷しながら自転して回転します。負荷容量や回転速度などから、適した軸受を選定します。
特徴 比較的小さな荷重を受け、高速回転に向いている 比較的大きな荷重を受け、低速回転に向いている
転動体荷重
ころ
主にラジアル荷重(軸に対して垂直方向の荷重)を負荷する ラジアル玉軸受 ラジアルころ軸受
主にスラスト荷重(軸と同一方向の荷重、アキシアル荷重とも呼ぶ)を負荷する スラスト玉軸受 スラストころ軸受

ラジアル玉軸受の形式と特徴

:最適 :適当 :可能 :条件付きで可能 :不可 :一方向のみ :両方向
:適用可 :適用可 ただし、軸受のはめあい面で軸の伸縮を逃がすようにする
ラジアル玉軸受は、ボールベアリングとも呼ばれ、もっとも多く使用されています。
軸受形式
特性
深溝
玉軸受
深溝玉軸受
マグネト
玉軸受
マグネト玉軸受
アンギュラ
玉軸受
アンギュラ玉軸受
複列
アンギュラ
玉軸受
複列アンギュラ玉軸受
組合せ
アンギュラ
玉軸受
組合せアンギュラ玉軸受
4点接触
玉軸受
4点接触玉軸受
自動調心
玉軸受
自動調心玉軸受
負荷容量 ラジアル荷重
アキシアル荷重






合成荷重
高速回転
高精度
低騒音 低トルク
剛性
内輪・外輪の許容傾き
調心作用
内輪・外輪の分離
固定側用
自由側用
内輪テーパ穴
備考 2個対向させて用いる 接触角15° 25° 30° 40° 2個対向させてすきま調整する ほかにDF、DTがある 接触角は35°である

ラジアルころ軸受の形式と特徴

:最適 :適当 :可能 :条件付きで可能 :不可 :一方向のみ :両方向
:適用可 :適用可 ただし、軸受のはめあい面で軸の伸縮を逃がすようにする
ラジアルころ軸受は、ローラーベアリングとも呼ばれ、玉軸受に比べ、多様な形状の転動体を有しており、大きな荷重を支えるのに適しています。
軸受形式
特性
円筒
ころ軸受
円筒ころ軸受
複列円筒
ころ軸受
複列円筒ころ軸受
片つば付き
円筒
ころ軸受
片つば付き円筒ころ軸受
つば輪付き
円筒
ころ軸受
つば輪付き円筒ころ軸受
針状
ころ軸受
針状ころ軸受
円すい
ころ軸受
円すいころ軸受
複列・多列
円すい
ころ軸受
複列・多列円すいころ軸受
自動調心
ころ軸受
自動調心ころ軸受
負荷容量 ラジアル荷重
アキシアル荷重




合成荷重
高速回転
高精度
低騒音 低トルク
剛性
内輪・外輪の許容傾き
調心作用
内輪・外輪の分離
固定側用
自由側用
内輪テーパ穴
備考 N形を含む NNU形を含む NF形を含む NUP形を含む 2個対向させて用い、すきま調整する この他KH、KV形があるが共に自由側に使用できない

スラスト軸受の形式と特徴

:最適 :適当 :可能 :条件付きで可能 :不可 :一方向のみ :両方向
:適用可 :適用可 ただし、軸受のはめあい面で軸の伸縮を逃がすようにする
スラスト軸受は、アキシアル荷重(スラスト荷重)を支えるのに適しており、転動体の形状によって、スラスト玉軸受とスラストころ軸受に大別されます。
軸受形式
特性
スラスト
玉軸受
スラスト玉軸受
調心座付き
スラスト
玉軸受
複式スラスト
アンギュラ
玉軸受
スラスト
円筒
ころ軸受
スラスト
円すい
ころ軸受
スラスト
自動調心
ころ軸受
負荷容量 ラジアル荷重
アキシアル荷重





合成荷重
高速回転
高精度
低騒音 低トルク
剛性
内輪・外輪の許容傾き
調心作用
内輪・外輪の分離
固定側用
自由側用
内輪テーパ穴
備考 スラスト針状ころ軸受を含む 油潤滑で
使用する
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