世界初*1、大規模空調設備向け「高効率ターボ冷凍機用低トルク転がり軸受」を開発

~ 摩擦損失を低減し、省エネやメンテナンスの負担軽減に貢献 ~

世界初、大規模空調設備向け「高効率ターボ冷凍機用低トルク転がり軸受」の開発

日本精工株式会社(本社/東京都品川区、取締役 代表執行役社長 大塚紀男)は、オフィスビルや工場などの大規模施設の空調設備向けに「高効率ターボ冷凍機用低トルク転がり軸受」を開発しました。NSKは従来困難とされていた高効率ターボ冷凍機用軸受の転がり化を世界で初めて実現することで、すべり軸受に対して摩擦損失を半減しました。NSKは、省エネに貢献する本製品を国内外で拡販し、2016年に5億円の売上を目指します。

*1 2012年3月時点 NSK調べ。

開発の背景

近年、地球温暖化対策としてCO2削減や省エネ化が求められており、多大な電力や燃料を消費する大規模施設の空調では、環境保全の観点からも、エネルギー効率が高いターボ冷凍機の需要が高まっています。一般にターボ冷凍機は、羽根車をモータで回転させる遠心式圧縮機と呼ばれるコンプレッサーで、冷媒を外周側へ吹き飛ばして圧縮を行ない冷凍サイクル*2を循環させます。冷凍能力(冷却能力)は100トンから大きなものでは10,000冷凍トン*3に達することもあり、大荷重が掛かることが多く、加えて近年では更なる高効率化、コンパクト化を狙い、ターボ冷凍機のコンプレッサーは年々高速化される傾向にあります。これに伴い、軸受には、高速かつ高荷重という非常に過酷な条件に対応するため、高い技術が求められています。
NSKは、航空機向け軸受で培った、保持器形状や潤滑方式などの高速対応技術を適用することで従来のすべり軸受の1.5倍の高速回転域においても高い信頼性を確保し、更には摩擦損失を半減しました。

*2 冷凍サイクル

冷凍サイクル

*3 1冷凍トンは0℃の水1トンを24時間で0℃の氷に相転移させる冷凍能力を表す単位

技術の特長

軸受の摩擦損失を従来比半減
保持器形状の工夫などの軸受設計や給油量などの最適化により、従来広く採用されていたすべり軸受に対して摩擦損失を半減しました。
軸受内部諸元の最適化による耐久性の向上
軸受が高速で回転する場合、一般の転がり軸受では、主として軸受内の潤滑油が攪拌されることによる軸受の摩擦損失、焼付きや寿命低下等が問題となっていました。本製品は、保持器の形状や材料(黄銅系、樹脂)の組合せや潤滑方法を最適化することで排油性を向上すると供に焼付きを防止し、充分な製品寿命を達成しております。

製品の効果

省エネへの貢献
軸受の摩擦損失を減らすことで、ターボ冷凍機の性能向上に貢献し、従来の冷凍機に比べ2割程度の省エネを実現します。
装置の冷媒圧縮性向上
軸受を高速化することで冷媒の圧縮性を向上させ、これによりターボ冷凍機の高効率化、コンパクト化に貢献します。
メンテナンス頻度の低減
軸受摩擦損失の低減や潤滑機能を高めることで、軸受の温度上昇を抑えることが可能となり、装置の信頼性が向上します。

ターボ冷凍機の転がり軸受化

ターボ冷凍機の転がり軸受化

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