微細作業を可能にする「マニピュレーションシステム」を開発

~ 独自の圧電アクチュエータを採用、容易な操作を実現 ~

NSKは、医療・バイオなどの業界向けの細胞操作や微小部品の組立てなどを行うための、「マニピュレーションシステム」を開発しました。

本開発品は、微細作業のためのマイクロツールが装着可能な三次元(XYZ)テーブルと顕微鏡などから構成されており、細胞などの微小な試料を操作するものです。本開発には、NSKが軸受など機械要素製品やメカトロ製品の開発を通じて培った精密位置決め駆動技術に、画像処理などの技術を組み合わせた統合的なメカトロ技術が用いられています。

装置写真

本開発品は、NSKが2005年に開発した超微細位置決め装置「ナノポジショナー」の技術を応用しており、回転モータの駆動と圧電素子の駆動により、マイクロツールに広い動作範囲を持たせながら、なおかつ微細に操作できます。また、最新の画像処理技術を組み合わせることで、微細で高精度な操作が要求される作業の精度と操作性を向上させるとともに、作業者への負担を軽減する操作を実現しています。

NSKは、本システムを主要用途である細胞マニピュレーションシステムとして、その評価試験を麻布大学獣医学部の柏崎直巳教授と共同で進めております。

NSKは本システムの1年後の製品化を目指し、本年7月2日(水)~4日(金)に東京ビッグサイトにおいて開催される「第7回 国際バイオEXPO」にて展示すると共に、バイオ研究支援製品・技術セミナーにて研究発表を行います。

コントロール画面

>> 第7回国際バイオEXPO出展情報はこちらをご覧ください。

【製品の特長】

操作精度の向上:マイクロツールの高精度動作を実現
NSK独自の「ナノポジショナー」の技術を用い、回転モータとボールねじによりマイクロツールの容易でかつ高精度なセッティングと粗動駆動を実現し、圧電素子駆動では微細駆動を可能にします。
操作性の向上:熟練作業者の操作を容易に実現
操作性の向上:熟練作業者の操作を容易に実現
安全性の向上:有害物質水銀を使用しない顕微授精操作を実現
従来のマニピュレータは顕微授精操作をする際、マイクロツール内に有害な水銀を封入し、圧電素子を駆動することにより操作していました。これに対し、本開発品は水銀を使用しなくとも有効な作業が可能で、環境負荷を低減します。

【開発の背景】

微細な作業を行うためのマニピュレーションシステムは幅広く使用されています。中でも医療・バイオ、半導体、電子業界などでは、IT技術、計測技術などを活用することで、様々な用途において科学技術の可能性が広がっております。ところが、従来,のマニピュレーション操作は熟練者の技術に大きく依存していました。NSKでは、軸受など機械要素製品やメカトロ製品での開発経験に精密位置決め駆動技術や画像処理技術などを組み合わせることで、マニピュレーション作業の効率化、高精度化を実現しました。

NSKは、これからもトライボロジー、材料、解析、メカトロの4つのコアテクノロジーを活かすことで、潜在的な課題をいち早く捉え、幅広い産業のニーズにお応えしてまいります。

細胞マニピュレータ構成

細胞マニピュレータ構成
構成
  • 対物レンズ交換操作以外は電動駆動可能 → 遠隔操作可能(LANによる)
  • XYZ軸マニピュレータの各軸は30mmストローク
  • XYZ軸の駆動はステッピングモータをマイクロステップ駆動
  • XYZ軸マニピュレータに圧電素子内蔵アクチュエータを装備

微細作業マニピュレータ システム構成

微細作業マニピュレータ システム構成

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