NSKアースフリー軸受シリーズ

~ 常温から高温用途まで 広範囲に使用可能 長寿命導電性軸受をシリーズ化 ~

NSKは、軸受の内輪と外輪間に電気が流れやすい導電性能を通常の荷重領域で従来比8倍、高荷重領域で従来比4倍に向上させた常温環境用途のアースフリー軸受を開発し、拡販を開始しました。これにより、昨年発表した高温環境用と併せ使用用途/対象軸受サイズの拡大によるシリーズ化が完成しました。

NSKアースフリー軸受シリーズ

複写機やプリンターの紙送りローラ部や感光ドラムでは、帯電すると画像に乱れを生じる問題がありました。この電荷の除去には、ローラ部に機械的なアース機構を設けて行っていますが、構造が複雑になる問題がありました。このため軸受の内輪と外輪間に電荷を逃せるようにして、機械的なアース機構を不要にしたいニーズがありました。そこでNSKは、昨年複写機やプリンターのヒートロール用(約200℃の高温環境)に導電性能を大幅に改善した“アースフリー軸受”を商品化しました。

今回は複写機・プリンター用でも常温環境下で使われる感光ドラム、転写ローラ、給排紙部用途での導電性能向上に成功し、常温から高温までをカバーする長寿命導電性軸受(アースフリー軸受)のシリーズ化を完了し、グローバル各拠点工場にて生産を開始しました。

複写機やプリンターは、小型・軽量化が進み、軸受への負荷は変わらないにもかかわらず軸受のダウンサイジングが求められています。例えば事務機の感光ドラム支持軸受では内径φ8、外径φ16、幅4mmから内径φ6、外径φ10、幅3mmへサイズダウンし、軸受内部の圧力は1.5倍に上昇します。このように軸受に高荷重が負荷されると、鋼球と軌道面間の油膜切れによる摩擦で酸化膜が形成され、電荷が流れにくくなり、従来の導電性グリースでは長期間使用における導電性能の低下を防ぐことは出来ませんでした。

【製品の特長】

今回新開発の常温用導電性軸受の特長は

  1. グリースに異なる粒子径のカーボンブラックを配合し、従来よりも増量することでグリースからの油の分離を抑えることで導電性の長期間維持を実現。
  2. 油膜切れによる摩擦が発生しても、酸化膜の形成を防ぐ独自の添加剤を潤滑用グリースに添加。
  3. グリースの基油に常温に適する合成炭化水素を使用。

以上によりNSKの評価試験では、(1)高荷重条件下でも従来の4倍の導電性能を有し(2)通常荷重条件下では従来の8倍の導電性能を達成しました。

NSKはアースフリー軸受をシリーズ化することで、軸受総需要が2004年で年間約130億円と想定される事務機器、金融機器市場へ幅広く対応していきます。なお、同年のNSKの販売は39億円(シェア30%)。アースフリー軸受シリーズを市場投入し2007年には年間15億円の売上増、ならびにシェア42%を目指します。

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