超小型ハードディスクドライブ(HDD)磁気ヘッド支点用極小ピボットユニットを開発

極小ピボットユニット

NSKは、カード型記憶装置のコンパクトフラッシュ Type I(厚さ3.3mm)と同じ厚さを持つHDD磁気ヘッド支点用に、極小ピボットユニット(以下ピボット*1と記載)を開発しました。

現在市販されているカード型HDDはコンパクトフラッシュ Type II(厚さ5mm)と同じ厚さであり、これには高さ3mm程度のピボットが使用されています。

近年、デジタルビデオカメラや携帯用音楽記録再生装置などに、カード型HDDの用途が拡大しているなかで、Type II よりも薄い Type I(厚さ3.3mm)と同じ厚さのHDDのニーズが出てきています。そこでNSKは、ピボットの寸法を Type I に適用できる外径3.8mm×高さ2.4mmの極小ピボットを開発しました。

極小ピボットには、HDD用として低トルク、低トルク変動、耐衝撃性(取り扱いなどで衝撃荷重が加わるような場合の壊れにくさ)、低アウトガスなどの特性が要求されます。

これに対し今回開発した極小ピボットは次の特長を持っています。

1. コンパクトなサイズ
シャフトフランジ及びスリーブのシールキャップにシール機構を持たせることで、外輪・内輪の幅を薄くでき、ピボットの小型化に成功しました。
2. 低トルク、低トルク変動
軸受寸法を外径2.9mm,内径1.3mmにして,軸受内部には微量油を注入することで、Type IIピボットに比べてトルクを半減しました。さらに軸受材料にNSK開発のステンレス材ES1を使うことで加工面の粗さを良くし、トルク変動を小さくすることに成功しました。
3. 耐衝撃性
玉の軌道面肩への乗り上げを防ぐ内部仕様により、Type IIの3倍程度の耐衝撃性を有します。
4. 温度変化への強さ及び低アウトガス
軸受の予圧を共振周波数でコントロールするNSK独自の共振圧入法*2を用いることで、内外輪の固定に接着剤は使いません。このため接着剤に起因する温度変化のトルクへの影響は少なく、熱負荷時のガス発生を押さえました。

今後超小型HDDは携帯電話や携帯用音楽・映像端末などに用途が拡大し、2007年には1億台に達するとの見方もあります。NSKはこの分野でシェア50%以上を目指します。

*1 ピボット: ハードディスク上の情報を読み書きするヘッドを支持する機械要素
*2 共振圧入法: 所定の予圧設定を,共振周波数を使ってコントロールする方法

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