法律を手に、社内弁護士として
グローバル企業の成長に関与。
多彩な業務が魅力
グループマネジャー

社内弁護士は、法律の専門家でありつつ
会社を成長させるビジネスパーソン
社内弁護士の重要な役割は「法律をわかりやすく翻訳して伝え、ビジネスの意思決定をサポートすること」です。例えば、M&Aや海外取引では外部の法律事務所と連携して進めますが、法律の表現は一般の事業部門の方々には理解しづらいことが多いです。それらを噛み砕いて事業関係者にわかりやすく説明したり、契約交渉の問題を整理して事業部の議論に貢献したりするのが社内弁護士の役割です。時には、契約書を見ながら「どちらの条件が会社の成長に有益か」といった観点からアドバイスを行うこともあります。
このように、社内弁護士は単なる法律のチェック役ではなく、「法律の知識を活用して 自社のビジネス戦略を支える存在である」と私は考えています。法律事務所の弁護士は、クライアントからの相談に法的な見解を提示するのが主な役割ですが、社内弁護士は自社の戦略を法的視点でサポートし、経営判断に貢献することもできます。弁護士ではありつつも、ビジネスパーソンとしての視点が求められるんです。法的リスクを回避しながら、事業を円滑に進める提案を行い、会社の成長に貢献する。それが社内弁護士の役割であり、この仕事の面白さでもあります。そのため、法律の知識だけでなく、事業戦略や経営の視点を持つことが不可欠です。


グローバル展開する企業で
法務として経験の幅を広げたい
転職の際にNSKを選んだ決め手は、グローバルな事業展開のもとで英語を活用しながら働ける環境が整っていることでした。契約審査だけにとどまらず、多岐にわたる業務に携われる点も大きな魅力でした。また、業種としてはメーカーを希望しており、その理由は新卒時にメーカーで勤務していた経験があるからです。そこでグローバルな資材調達に携わり、英文契約書などに多く触れたことをきっかけに、法科大学院に進学し、弁護士資格を取得しました。そうした経緯があるので、業界の雰囲気がわかっているというのも理由の一つでした。さらに、メーカーであれば、一般的な法務を経験しつつ、業務の幅を広げられるのではないかと考えました。例えば、金融業界の法務では、業界特有の契約や業法に詳しくなり、その道の専門家にはなれるかもしれませんが、他業種にも応用できる知識は身につきにくい印象があります。であれば、将来的に選択肢が広いほうが良いのではないかと思ったのです。それに、なんといってもNSKの製品が世界中で使われていることに魅力を感じました。誇りを持って、自分でも売り込みたいと思える製品を作っている企業であることも、転職を決める大きな要素でした。

世界的企業との契約交渉やM&Aなど
グローバルな案件に携わる経験も
NSKの法務部は、契約審査や法律相談対応をメインとして、M&Aやプロジェクトの法務サポート、取引先との交渉対応、内部通報ホットライン対応など幅広い業務を担っています。中でも印象に残っている案件の一つが、ある世界的に有名な自動車メーカーとの契約交渉です。この企業は、NSKに対して非常に厳しい契約条件を提示してきました。論点は損害賠償責任の範囲や知的財産権の帰属など、多岐にわたっていました。そのため、私たちも修正要求を出し、粘り強く交渉を重ねました。契約の条文の内容を解釈するだけでなく、これまでの先方との取引背景を踏まえ、「最も重要な条件を通すために、何を譲歩できるか」などを事業本部のメンバーと議論し、無事に納得のいく契約の締結に至りました。このようなグローバルな案件は、年に数回発生し、大きな仕事に関与できることにやりがいを感じています。
また、M&Aの案件も非常に挑戦しがいがあります。M&Aは、単なる契約の取り交わしではなく、会社の将来に大きな影響を与える意思決定に関わる仕事です。法務部として競争法や投資規制の確認を行いながら、経営陣や事業部と議論を重ね、最適な提案を行います。時には、海外の工場やオフィスを訪れ、現地の状況を確認することもあるんですよ。ただ法律の専門家としてアドバイスするだけでなく、会社の成長戦略に深く関われるのは、社内弁護士ならではの醍醐味だと感じています。


「法律×英語力」を生かして
グローバルに活躍できるNSKの法務部
社内弁護士に向いているのは「法律を使ってビジネスの成長に貢献したい人」 です。法律の適用にとどまらず、事業戦略の視点から最適な解決策を提案することが求められます。また、NSKの法務部は、海外拠点や外国の取引先と連携する機会が多く、英語を使う場面も多いため、国際的な業務に興味がある人には非常に魅力的な環境です。英語の書類を読み、海外の担当者と英語でのメール対応をするのは日常的です。時には、海外の取引先と直接交渉することもあります。ですので、NSKの法務部に関しては、英語力は重要なスキル。ただ、最初から完璧である必要はありません。部内のフォロー体制は整っていますし、会社としても英語力アップのための補助制度なども用意されています。意欲があれば、入社後に英語力を伸ばすことは十分に可能です。現時点で英語力に自信がなくても、ぜひ挑戦していただきたいですね。
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NSKは慎重で堅実な社風です。その慎重さが、企業として100年以上存続できている理由なのかもしれません。そのため、新しいことを始める際、契約の問題が解決されずに「合意できない」という判断が下されそうになることがあります。そういった時に私たちがビジネスの視点から、多少不利な条件の契約を提示された場合でも、「この条件を受け入れる代わりに、知的財産権の交渉をしましょう」と前向きに「合意できる」ような提案をすることもあります。
こういったアプローチができるのも、社内弁護士ならではの面白さだと感じています。また、法務部だけでなく、全社的に親切な人が多いです。私も入社当初はベアリングの基本的なことをいろいろとエンジニアに質問しましたが、非常に丁寧に教えてくれました。ですから、働きやすい環境であることは保証します。グローバルな仕事に興味があり、法務の観点から事業に関与してみたい方には、ぴったりの職場だと思います。
※組織、役職名称は取材時のものです。
