1. 揺動運動のある場合
ボールが半回転もしない微小なストロークの繰返し運動(揺動運動)では、ボールとボール溝との接触部から潤滑油が排除されて(油膜切れ)金属同士が直接接触するようになり、フレッティングという早期摩耗を生じます。
このような揺動運動の有無をご確認下さい。
↓完全な対策は有りませんが、緩和させることは可能です。
- 耐フレッティング用グリースを使用して下さい。
- 標準グリースの使用でも、数千サイクルに1回程度の長ストローク移動(巻き数の2倍以上の回転:例えば2.5巻であれば5回転以上)を加えて下さい
2. ストローク中に極端に大きい荷重が作用する場合
ストローク中のある一定の位置に極端に大きな荷重が作用するような条件で使用される場合、通常に計算された疲れ寿命に対し極端に短くなることがあります。これは、高荷重によりボールとボール溝の接触面に大きな応力(面圧)が発生し疲れ寿命に悪影響を与えるためです。
- 発生する面圧の大きさを考慮した寿命検討を行って下さい。